場所はどこかというと、『監獄島』と呼ばれる、海の真っただ中にある人工の島。
そこは、自然物がほとんどなく、まさに人口の島といった感じで、イメージとしては、レバノンにある海の城砦にとてもよく似ている。
天気は今にも雨が振り出しそうな曇り空で、風が強く、海は大荒れの状態だった。
夢は僕ら家族を乗せた船が、島に上陸してすぐの部分から始まった。
目の前には警察の制服を着た若い女性が立っており、ズボンではなくスカートを着用していることから、警察官というよりも広報係といった感じで、島に上陸した僕らを出迎えた。
女性は挨拶を済ませると、この島がどういう目的で作られたのか説明し始めた。
それによると、この島は19XX年に作られたもので、別の場所に存在する『本物の監獄島』を模して造られた、観光用の島なのだという。
説明が終わると大荒れの海から、背の高さまである波が来るのが見えたので、僕らは大慌てで1階建ての白い建物になだれこんだ。
そこは島の入口を兼ねており、壁はほとんどがガラス張りのエントランスといった感じで、小さな受け付けと、パンフレットスタンドが置いてあった。
中に入ったものの、開けっ放しの扉から波が入り込み、僕らの足をすくいそうになった。
ちょっとしたアミューズメントみたいで面白かったんだけど、危険なことには変わりないので、さらに奥に進み、外に出た。
外は緩やかな階段状になっており、片側が崖で眺めがよく、もう片方は監獄島の各建物に繋がっているようだった。
僕らは、特に目的も無く、石づくりの階段をゆっくり上り始めた。
ただ、僕はまだ若いこともあり、家族と行動を共にするのが恥ずかしくて少し離れて歩いていた。
すると、さっきまで赤ん坊だった妹は歩けるぐらいに成長しており、母から離れて一人で歩き回っているのが目に付いた。
僕は、母が妹を放置気味なのが凄く気になり、妹を抱きかかえて母の近くにおろし、
「危ないから目を離さないで」
と注意した。
それで一旦離れたんだけど、そのすぐ後に、妹が階段の横の崖に落ちてしまった。
慌てて駆け寄ると、下は岩場でなく海で、妹はうつ伏せで沈み始めていた。
僕は海に飛び込むと、妹を助け出し、母に向かって、
「目を離さないでって言ったでしょ!」
と怒鳴りつけた。
母は、悪びれた様子もなく、
「誰かさんが見てればよかったんじゃない?」
と答えた。
全く反省の無い母さんに僕は完全に頭に血が上ってしまい、妹が落ちたことについてずっと怒鳴り続けた。
するとずっと前を向いて歩いていた父が振り向き、僕たちの方に近づいてきた。
その顔は明らかに怒っており、僕は『あぁ、叱られる』と思った。
父は
「母さんはいつもお前たちのためにかんばっているんだ!」
と僕に怒鳴った。
気が付くと、小さかった妹はもう成人しており、父も現在の年老いた父になっていた。
僕は父さんの言う通りだという感情と、妹が生きてたからよかったものの、僕が怒る理由は正当で、逆に叱られたことによるショックもあり、何とも複雑なきもちになった。
考察
この夢を見たのは『アリカル刑務所ハウス』を作っていた時のこと。夢の中の母は少し悪そうに見えるかもしれないけど、現実の母は善人すぎるぐらい善人で、こんな悪態をついたりはしない。
ただ、物事を自分の都合のいいようにとらえる部分があって、失敗しても反省していないように見えることがあるのは確か……w
勿論、僕も親に対して怒鳴ることなどなく、不満は心に留めているんだけど、それが夢に現れ、さらに口に出してしまったことの罪悪感からこういった形になったのだと思う。
親は大切にしないとダメだね……w
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