【思い出】チビノリダーとカードダス

小学生の頃、休日に家族と買い物に出かけると、そのついでにゲームセンターに連れて行ってもらえた。千円ほどの小遣いを貰い自由に使うことが出来たんだけど、兄がアーケードゲームで遊ぶ中、僕は形も残らないのに1プレイ100円は高すぎると思い、いつもUFOキャッチャーで遊んでいた。

勿論、UFOキャッチャーも失敗すれば何も残らない。さらに、アーケードゲームよりあっけなく終わってしまう。

そこで、僕はUFOキャッチャーをじっと観察し、アームの特性を把握すると、頭の中で何度もシミュレーションしてからプレイするようにしていた。そのせいで、僕の布団はいつも大量のぬいぐるみに囲まれていた。

僕はビルドゲーが大好きなんだけど、それがなぜかと言うと、UFOキャッチャーと同じように、仮説を立て(ビルドを考え)、それを検証するっていう行為自体がすきだったからなんだと思う。

当時僕がそういう遊び方をしていたものが他にもあって、それがガンダムのカードダスだった。

こっちは小学校低学年ぐらいに集めていたもので、近所の商店に置いてあった100円カードダスを観察していたところ、必ず決まった間隔でキラキラカードが排出されるのではないかと思い、誰かが引いて、確立が高まってから出るまで引くということをしていた。

実際のところは分からないけど、この方法で効率よくキラキラカードを集めることが出来た。特にガンダムが好きとか、カード集めが好きとかじゃなかったんだけど、ぬいぐるみ同様トロフィーのようなもので、ただキラキラカードが増えていくのが楽しかった。

ある日、友人の菅野君が僕のカードを自分のカードとトレードしないかと申し出てきた。ちなみに菅野君はちびまる子ちゃんの藤木君にそっくりで顔色が白く、唇も青かったw

菅野君の持っているカードというのが少し古い汚れたカードで、彼は僕より1枚多くカードを出すからと、ガンダムと関係無いバットマンのエンブレムのキラキラカードを提示した。

僕のカードは汚れがほとんど無く綺麗で、菅野君のカードは明らかに見劣りしていたんだけど、トレードするのが友情の証みたいなものなのかなと思い、それを断るのは彼を傷つけるのではないかと、気は乗らなかったんだけどそのトレードに応じた。

家に帰った後、そのカードをよく見てみたら、そのうちの1枚が普通のカードの上からキラキラカードを張り付けた物だと気が付いた。(当時のキラキラカードはシールだった)

これが結構ショックで、そのキラキラカード自体はどうでもよかったんだけど、もし、彼が僕をだまそうと思っていたのだとすると、僕の気持ちは踏みにじられたことになる。ただ、それを追求するのは彼に対して失礼な気がして僕は何も言うことが出来なかった。

まぁ、子供だったし、藤木君に見た目がそっくりだったから、彼は友情よりも自分の欲望を優先したんだと思うw それ以来、カードダスを集めることは無くなり、トレードしたカードは見ていると嫌な気分になるので、机の奥にしまっていた。

それから数年後、僕の通っていた小学校に『チビノリダー』が転校して来た。僕とは学年が違ったんだけど、妹とは同学年で(同級生?)うちの家に立ち寄ることがあった。僕はチビノリダーがうちに来ているのが凄く嬉しくて、でも、ミーハーな態度はとりたくなくて、特に会って話そうとはしなかったんだけど、この気持ちを何とか伝えたく、何かプレゼントが出来ないかと考えた。

で、あのキラキラカードを思い出した。

僕にとっては嫌な思い出の品でも、子供にとってはうれしいだろうと思い、彼にプレゼントすることにした。その時の様子は覚えていないけど、おそらく一言「これいらないからやるよ」みたいに渡したんだと思うw

まぁ、ただそれだけの話で、だから何だという話なんだけど、アマゾンプライムで動画を漁っていたら、最近追加された映画に『ねこあつめの家』っていう映画を見つけて、その主演が伊藤淳史君だったもので、この話を書きたくなったw

何ていうか、彼のキャラクターって見ていてほっこりするよね。
本当にいい役者さんになったなぁととてもうれしく思う。

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